香ばしい焼きとうもろこしの香りが漂う
北海道、札幌の大通り公園
とうきびワゴンに近寄ってみると
見慣れない食べ物が・・・
現在人気のある黄色いスイートコーンの横に
黒と紫の中間くらいの色で
細長いとうもろこしが置かれている
とうきびワゴンガール「これはね、黒もちトウキビ。
珍しいでしょ~?
もう作ってる農家さんもすごく少ないんだよ~」
★もちとうもろこしとは?★
もちとうもろこしとは、その名の通り
食感がもちもちしていて、歯ごたえがあります
噛めば噛むほど味が出てくるんですよ(^^)
スイートコーンに比べると大粒で
一本のトウモロコシに実が8列くらいしかできないんです
その子実には糖分ではなく
でんぷん質が貯まるようになっています
食べると液体がほとばしるような
スーパースイートコーンとは全く違い
本当にお餅を食べているようにモチモチした食感
しかも、鮮度が落ちるのが非常に早く
収穫後1日以上経ってしまうと
甘さがなくなってしまうんです
かぶりつくと、ポロリと実が豆のように外れます
表皮もしっかりした硬さで
ジューシーさは全くありません
とうきびワゴンガール「かむから、結構顎が疲れるっしょ~」
ほんと疲れる
しかし、噛んでいるととうもろこしの風味が
スイート種のように派手ではなくて
じんわりと、ゆるやかに染み出てくるんです♪
もっちもっちもっち、という食感に、じ~んわりとした風味
ちょっとクセになりそうな
何とも言えないお味です
★北海道のとうもろこしの歴史★
とうもろこしに脚光が当たってきたのは明治以降
北海道の札幌市内で
焼きとうきびの店が繁盛し始めました
当時主流だったのが、フリント種というとうもろこしで
デンプン質が多く含まれ
もちもちネットリとした食感のものでした
「昔のとうもろこしが懐かしい」という方は
このフリント種のことをおっしゃっているのではないでしょうか
この後に入ってきた品種がスイートコーン
スイート種とは、粒にデンプンよりも
糖分を多量に含むように改良された品種
以後、日本の主力品種は
スイート種となってしまいました
さらに最近では、
スイートを超える品種スーパースイート種や
ウルトラスーパースイート種なども登場してきました
最近はやりの「生でも美味しい」という品種のことです
今や店頭でみかけるのはこうした甘みの強い品種ばかり
「甘いフルーツのようなものはとうもろこしではない」
という方もいるくらい
昔ながらのもちとうもろこしも
どうか残して欲しいですよね(^^)